2018.5 ~2019.1

ユーモアと信仰の大津絵

大津絵は江戸時代に滋賀の大谷宿や追分宿など大津領の街道沿いで売られていた一群の絵画で、神仏や英雄のほか、鬼や動物をユーモラスに描いたものなどが知られています。簡略的な画法を特徴とし、江戸時代の後半には土地の名物として広く認識されていました。今回初めて展示する「青面金剛」はかつて各地で流行していた庚申信仰の本尊で、信仰の普及を示す資料ともなるものです。

<展示作品>
大津絵「青面金剛」大津絵「弁慶」大津絵「牛若丸」大津絵「雷神(雷公の太鼓吊り)」 他

2018.3~5

北斎の東海道絵 
―旅と名物と美人―

葛飾北斎(1760-1849)が「東海道」を描いた作品は七種類が確認されています。館蔵品はそのうちの一つに属し、旅人や宿場の人々の姿をクローズアップしたものが多いこと、土地の名物を静物画のように大きく描いたものがあること、そして様々な姿の北斎美人を楽しむことができるのが特徴です。
中には物語の場面を描いたようなものもあり、状況を想像しながら眺めていると興味が尽きません。 今年は期間限定(※)で館蔵の三十九点を一度に展示いたします(※3月1日~5月初旬)。全てをじっくり見るにはちょっと時間がかかりますが、どの土地に何が描かれているのかあれこれ考えながら鑑賞するのもまた面白いのではないでしょうか。

<展示作品>
葛飾北斎「東海道絵」より-「品川」葛飾北斎「東海道絵」より-「小田原」葛飾北斎「東海道絵」より-「桑名」葛飾北斎「東海道絵」より-「土山」 他