2023.3~2024.1

半泥子と魯山人 所蔵品から

2023年は川喜田半泥子(1878-1963)の没後60年にあたります。半泥子は伊勢商人の家に生まれ、銀行の頭取を務めた人物。作陶はあくまでも趣味という位置付けでしたが、旧弊に縛られない自由な創作姿勢は若い世代の陶芸家に影響を与えました。
北大路魯山人(1883-1959)は半泥子とほぼ同世代、美食家にしてマルチアーティストとも言うべき存在です。傲慢だったとも言われますが、彼と対談した半泥子は趣味人同士で意気投合したと書きのこしています。「銀座 天一」に足を運んだふたりの作品をご紹介いたします。

<展示作品>
粉吹手徳利梅文湯呑書簡汁次(汁注) 他

2022.3~2023.1

江戸から昭和のくずし字

近代化に伴い減じていった「くずし字」。紙に文字を書く機会すら減りつつある現代においては、基本的に縁遠い存在と言えるでしょう。しかしそれゆえに、判読できたときや「くずし方」を理解できたときにはそれだけで小さな喜びの念が生じるように思われます。今回は所蔵品のうち、江戸時代から昭和にかけて書かれたくずし字(墨書)をピックアップします。書かれた内容だけではなく、文字そのものも味わってみてはいかがでしょうか。

<展示作品>
芭蕉翁像子規居士戯書俳句短冊「正月や」おきなぐさ 他