堅田の落雁

琵琶湖西岸の湖港地・堅田には平安時代の創建とされる浮御堂があり、近江八景「堅田の落雁」としてしばしば雁の群れと共に描かれます。国虎の浮御堂は三角のキノコのような姿をしており、そこを目がけて舞い降りる雁の一群と傍らの岸辺で憩う一群が、それぞれシルエットのようにあらわされています。 画面左の土坡のカーブの連なりと浮御堂の直線的な形状が好対照をなす一枚です。