粉青沙器線象嵌魚龍文扁壷

李朝

青灰色を呈する胎土に白黒の土で線象嵌をほどこした扁壷です。この形状は水筒として持ち運ぶためとも言われますが、注目すべきは器面の魚龍でしょう。おどけたような、ユーモラスな表情が大変印象的です。シャチホコのような姿で波の上に描かれ、水をつかさどる霊獣であることを示しています。