子規居士戯書
正岡子規
「エヘン エヘン アア まだいひ足りなゐ―」
明治を代表する俳人にして歌人、正岡子規(1867-1902)の書簡です。結核で病臥生活を余儀なくされた子規でしたが、食を楽しみ、友人と語り合い、そして著述を続けました。結核という病にも関わらず子規の周囲に人が集ったのは、その仕事と人柄の両方に要因があったのでしょう。
ここでは「不行跡につき」「五ヶ年帳役(懲役)」を申しつけられたとあります。しかし話し(書き)ぶりに加えて随所に添えられたイラストや「トンガリ」「子規チャン」という自称など、全体からユーモアが漂います。病状の深刻さを茶化して伝えたものでしょうか。