粟津の晴嵐

近江八景「粟津の晴嵐」では街道の松原(粟津原)や膳所の城が描かれます。晴嵐とは晴れた日に立ちのぼる霞のことですが、画面奥で山裾から湧き立っているかのような雲が晴嵐を表現したものでしょうか。湖上には幾艘もの舟が見え、手前には煙管をふかす旅人の姿も。湖面は明るく、晴天下の一場面であることを印象づけています。